「本をいっぱい読めば学力が伸びる!」
「速読しよう!」
「本はいくらでも買い与えるよ。」
本の数が多い = 学力が高い
これは本当なんでしょうか?
結論から言っちゃうと、
関係少しあるけど強くはないね。
ということです。
昨日に引き続き
お茶の水女子大学様のレポートを
土台にして考察をしていきます。
これを知れば
「親のできることってこういうことかなぁ」
とか
子どもがいない方でも
「学力を高めるのってそういうことか」
と、
何かしらのあなたが伸びるヒントが手に入ります!
長くなるけど結構面白いと思います。
ぜひのぞいていってねー!
(レッツゴー)
▼ 501冊以上家にあるかい?
お茶の水女子大学のレポートではこんな感じでした。
↓
ただ,ここで注意しておくべきことは,家庭の蔵書数や子供の本の数は,その家庭の社 会経済的背景と関係が強いことである。図表2-9は,家庭の社会経済的背景と蔵書数と の関係(小学校)を見たものであるが,明らかに,社会経済的背景が高いほど蔵書数が多 いという傾向を見て取ることができる。 そこで,社会経済的背景を統制して,蔵書数と子供の学力の関係を見たのが,図表2- 10 である。これを見ると,社会経済的背景を統制しても蔵書数と学力の関係は残ることが わかる。ただ,関係の強さは,それほど強いものではない。また,注目されるのは,Lowest の「501 冊以上」の家庭の子供よりも,Highest の「0~10 冊」の家庭の子供のほうが学 18 力の平均値が高いということである。このような関係は,社会経済的背景・学習時間・学 力の関係でも同様のことが指摘されている(お茶の水女子大学 2014)。なお,図表2-11 は,「家庭にある子供向けの本の数」と学力の関係を SES 別に見たものであるが,図表2 -10 と同様の傾向がみられる。
保護者に対する調査の結果と学力等との関係の専門的な分析に関する調査研究 国立大学法人お茶の水女子大学
平成 30 年3月 30 日より引用
ざっとまとめると、
☆ 世帯収入が高いと、家にある本の数も多い
☆ 家にある本が多いと概ね学力も高い傾向にあるが強い関係ではない
☆ むしろ、高学力の子で0~10冊の家庭の方が成績の平均値高かった。
つまり、
関係多少あるけどそこまで強くないね!です。
それもこれも私なりの分析をさせてもらうと
「読解力」というのがキーワードになってくると思います。
▼ 読解力とは?
本をいっぱい読めば学力が高くなるか?
学力ってそもそも「これはどんなこと聞いてますか?」と言ったように
“相手が何を言っているのか”というのを汲み取る能力が必要です。
国語はまさしくそうですが、数学も同様。
この文章問題は何を問われているでしょうか?
テストを作る方だって正解してもらいたいはずです。
(かくれんぼで見つからないのって寂しいでしょ?)
そういう風に出題者の気持ちになって
「はは~ん。なるほどね!」
と言う具合に文章の意図を汲み取る。
それこそが「読解力」
ちょっと話、横道それちゃいますがー。
AI(人工知能)によって今後大幅に仕事が奪われます。
ちょっとした計算や文章を読むくらいのものなんて
コンピューターにさせた方が正確で速いですもの。
じゃあ、人類はどう生き延びるのか?
「読解力」です。
コンピューターはあくまで計算。
0と1の世界です。
言葉の「ニュアンス」なるものは読み解けない。
でも、ほとんどの人は読解力を持ち合わせていないらしいです。
3人に1人ですって!
(あなたは大丈夫??私は?)
「AI vs.教科書が読めない子どもたち」
参考図書
著:新井紀子
版:東洋経済新報社
じゃあ、どうやったら育まれるのか?!
▼ 好きをある程度極めよう!
ここからの見解はあくまで私見です。
科学的に証明されたものじゃないです。
参考図書にも「読解力」の育み方は分からないそうです。
サイトには
・本をたくさん読もう
・親子の会話を増やそう
・音読をしよう
そんなことが書かれていたりしますが、
私的には「そんなんじゃねー!」って思っています。
そもそも読解力って
ただ読み取る力じゃなくって
“必ず自分フィルターが入っている”
つまり、自分の見解を否定も肯定もできる。
ものごと全て(最低でも)表裏あって、
そこに+α、時間なり、空間なりの要素を付け足して
相手の立場にもたって読み取ることです。
そのためには?
まずは自分の好奇心がないと成り立たないでしょう?
「それ、知りたい!」
その欲があって、
情報をキャッチしてみて、
「あれ、実際と違う。こういうこと?あーゆーこと?」
トライ&エラーを繰り返して
情報の純度を自分の中で高めていく。
そういうことで育まれるものだと思います。
(私はね)
▼ じゃあ、親にできることは?
それは一言で表すとー。
「色々な人に出会わせ、体験させて、
何が好きか一緒に見つけること」
環境提供のみしかできないと思います。
○○の本を読め!
○○しなさい!
そういう指示は身になりづらい。
(初めは受動的能動として指示することもあるかもですが)
ポンと目につくところに
興味が湧きそうな本を置いておく。
それくらいかと。
本はやっぱり手軽に別世界へと連れて行ってくれます。
そういう意味では
家庭に本がいっぱいあると
色々な世界へと誘ってくれるのかも。
でも、本が買えなくても図書館という
素敵な公共サービスを利用しない手はないですよね。
▼ まとめ
◉ 家にある本が多いのと学力は関係少しある
◉ 本は色々な世界へと連れて行ってくれるツール
◉ 大切なのは「好奇心」からくる読解力の向上
ということで本日は以上でーす。
でも、今日の内容はおしゃべりの方がうまく伝えられているはず!
↓(ラジオきいてみて10分ほど)
最後までお読みくださりありがとうございました!
他の話も聞いてみたい!
もし、こんな場合はどう思う?
というもがあればコメント欄に書いてもらえると嬉しいです。
明日は「単身赴任と子どもの学力」について
お話ししようかと思います。
それでは!
今日と言う日は今日のみ。
自分なりに面白い一日にしていきましょう♪
また明日ねー!
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